
4月からいよいよ新学期がスタートしました!新しい環境に新しい人間関係、これまでの生活とは異なるフレッシュな気持ちで迎える季節です。その一方で、学校生活に不安を覚える子どもたちが多くいます。2024年に行われたベネッセの調査によれば、子どもたちのうち90%以上が新学期に不安を覚えているという結果が出ています。 ポジティブに新学期を迎えるために取り組むべきことは何でしょうか?本記事では新学期のスタートに伴い準備すること、心構えについてご紹介します。
新学期のスタートに伴う子供たちの不調
新学期のスタートに伴い、新しい環境、人間関係の中で疲弊し様々な問題を抱える子どもたちも増えています。具体的にどのような問題が起こりやすいのでしょうか?
まず、不眠や集中力の低下といった身体的な不調です。これは新しい環境に適応するためのストレスや不安などが原因にあります。また、身体的不調のほかにも、焦燥感や無気力感、学校のことを考えるだけで気分が悪くなるといった精神的な不調も見られることがあります。これらの原因には、やはりこれまでとは異なる環境で過ごすことによるストレスや負担があります。
さらにこれらの不調が続くと、不登校や無気力状態に陥ってしまうことも懸念されます。高知市の調査によると、中学校では五月から六月に不登校生徒が最も増えやすいという結果が出ています。また、GWを挟むことで生活リズムが崩れたり、うまく新しい環境への適応ができず、五月病になるケースもあります。
新学期を健やかに迎えるためにできること3選!
新生活のスタートに伴う心身の不調は、今後の学校生活を楽しく送るためにもぜひ避けたい問題です。そこで、新学期を快調に迎えるためにできることを三点ご紹介します。
生活習慣を整える
春休み中に夜更かしを繰り返すなどしたうえでその生活が学校が始まっても継続した場合、早起きする生活に慣れることができず心身ともに支障をきたすことがあります。特に子どもたちは生活のリズムが崩れた場合に取り戻すのに時間がかかるため、休みの日でも寝る時間や起床時刻をある程度一定にしておく、夜更かしをしない、規則正しい食生活のリズムを整えるなどして生活習慣を学校生活に適応できるよう整えておくことが必要です。
勉強の準備
不登校の理由の中でも「学業の不振」はよく挙げられています。前年度までの学習内容が定着していないことのほかにも、長い休みを経て学習内容を忘れてしまっていることもあります。特に苦手科目については、授業内容についていけるよう塾や自宅などで復習を行い、新学期からの勉強に備えておくことが必要です。
心の準備
新学期が始まり、これまでともに生活してきた担任の先生やクラスメイト達と離れ、新たな人間関係を形成する子どもたちにとって、新学期のスタート時期は最も緊張状態に陥りやすい時期です。そのような状況を周りの大人たちが受け止めて、親身にサポートすることが重要です。また、新しい生活の中で不安や悩みを抱えた際に頼れる人がいることを子どもたちに伝え、いつでも相談できる環境を整えておきましょう。
まとめ:周りの大人のサポートが肝心!
本記事では、新学期をポジティブに迎えるためにできることをご紹介しました。学校という限られた空間の中で日々の生活を送る子どもたちにとって、全く新しい環境に変わることは非常に大きなストレスになります。その一方で、新しい環境の中で何が起こるかわからないといった状況に対し、ワクワクする気持ちをもって臨む子どもたちもいます。彼らのワクワク感を大切にするためには、周りの大人が適切なサポートをしながら、これからの学校生活が楽しいものとなるよう体制を整えておくことが必要です。先に紹介した日々の生活に適応するための準備のほかにも、休みの日は家族や友達と出かけるなどして気分転換を行うことや、子どもたちが安心して過ごすことのできる環境でのんびりと過ごしリラックスすることも大切です。生活にメリハリをつけながら、新学期をポジティブに迎えましょう!
原稿:鈴木優衣